



マーケティングトレンド情報
~これだけは知っておこう!~
マーケティングトレンド情報(第8回)
コロナ禍と住空間
コロナ禍で在宅時間が増えたことで、自宅で快適に過ごすことがキーワードとなった2021年。インテリアトレンドは、SDGsへの注目とコロナ禍を背景に、環境を意識した内外装やコロナ禍でもストレスを感じない室内外空間に住まう住環境への注目が高まっているが、先の読めない時の消費スタイルは、本当に必要なもの・欲しいものにしかお金を出さない消費傾向も強そうだ。
住空間構成では、室内外を通しての開放感(自宅時間の長時間化からみた快適性)や、在宅ワークのオン・オフを考慮したスペース構成、インターネット社会を意識したオンライン環境(ホームオフィスやスマート家電接続環境)への配慮、在宅時間の長時間化に伴う光熱費ランニングコスト(スマートハウス)などの要素への関心も高まっているが、予算と優先課題を考慮したバランス調整で、住居全体での優先課題・各空間ごとの優先課題の整理など、顧客満足度を高めるほどに検討提案事項も増えることだろう。
インテリア指向もナチュラル系・モダン系・エレガント系・和風系など種々の趣向があるので、一概には言えないが、2021年のインテリアトレンドでは自然モチーフの壁紙デザインが注目され、今春のサンゲツの壁紙人気ランキングを見ても純白ではなく自然な色調を意識したEarthy(アーシー:アースカラー)な色調が注目されている。素材では、抗ウイルス剤採用素材やSDGsの視点からのオーガニックや天然素材などへの意識も高い。
インテリアの提案は顧客の趣向のもと、壁材・壁紙・家具・設備など多岐に渡るので、今年の壁紙トレンドだけを推奨すれば良いというものではないが、ナチュラル系指向の顧客の場合は、自然モチーフの提案が映えるインテリア・癒しの空間提案となるが、明るい色調だけでなく暗い色調表現もクールなファンクションとして人気がありラグジュアリーな空間演出の組合せに欠かせない。また、耐久性の高い素材や多機能家具等という実用面、精神面での観葉植物・ライティングライトの安らぎ&視覚効果など種々の要素が、在宅時間が長くなるコロナ禍以降の快適な住空間提案の重要な要素となるに違いない。